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へんないも屋

2019.01.04

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WEB&フリーペーパー おでかけmoa編集部

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『ニッポン全国おやつランキング』3位入賞! 湖南市の「へんないも」の魅力に迫る!

寒くなると無性に食べたくなる焼き芋。最近では、スーパーでも機械で焼かれた焼き芋が売られており、手軽に楽しめるようになりましたね。そんな焼き芋ですが、実は今湖南市から一大ブームを巻き起こしている焼き芋があるのはご存知でしたか?

その名も『へんないも』! なんともユニークなネーミングのこの焼き芋は、昨年の11月に東京 池袋サンシャインシティにて開催された『第9回 ニッポン全国おやつランキング』にて、沖縄や愛媛などの強豪県を押しのけ滋賀県代表のおやつとして3位入賞を果たしたすごい焼き芋なんです!

早速moa編集部もそんなホットな『へんないも』の魅力をお伝えすべく取材に行ってきました!

話題の『へんないも屋』はなんと従業員1人・起業2年目!

『へんないも』を作られている会社『へんないも屋』があるのは湖南市にあるここぴあの一角。こちらは一昨年オープンした施設で、湖南市ならではのお土産や農産物の他にも湖南市と交流のある鳥取県、北海道の商品などを幅広く扱っています。こちらで『へんないも』を販売されています。

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取材当日、お店に訪れると『へんないも屋』の社さん自ら厨房に立ち作業されていました。実は『へんないも屋』は社さんが実質お一人で運営されている会社、しかも開業2年目にしてこの快挙を成し遂げられたというから驚きです! 取材中もリピーターと思われるお客さんがいくつもまとめ買いされ注目度の高さが伺えました。最近では遠方より訪れる方も多いのだそう。

話題の『へんないも』を編集部も頂きました!

そんな『へんないも』を、編集部も試食させて頂くことに。ホクホクの黄色いいもは見た目からして既に美味しそう…。

いざ試食とフォークをつき刺すも、あまりの柔らかさになかなかいもが持ち上がりません。お皿ごと口元に引き寄せようやく一口味わうと、今度はその絹のように柔らかな舌触りと、濃厚な中にあるサツマイモ本来の甘味にびっくり。

『へんないも』のネーミングの由来は、湖南市の谷畑市長が初めて試食された際に「へんないもやなぁ」と言われたことがきっかけだということですが、その一言にも納得。

また、その柔らかさゆえ離乳食や介護食としても重宝されているそう。『へんないも』は食後も胸につかえず軽い食べ心地なので、寝たきりの方にも食べさせてあげれると介護施設の方にも喜ばれており、赤ちゃんからお年寄りまで皆が楽しめる夢のような食べ物なのです。

社さんと共に、この日取材に応じて頂いた『へんないも』販売促進を担当されている湖南市商工会の原塚さんも、「この美味しさなら絶対に上位を狙えるという自信があった。」とそのおいしさを絶賛。

おやつランキングでは、訪れたお客さんの投票によりランキングが左右されるため、『へんないも』が上位を狙えるよう試食を常に絶やさない・写真入りの名刺カードを配り知名度をあげるなど様々な策を練り3位入賞へ大きく貢献されました。

本当に焼いただけ?『へんないも』の美味しさの秘密とは!?

あまりの美味しさに「本当に塩も砂糖も加えていないんですか?」と疑う編集部に「本当に塩も砂糖も何も加えず、ただ焼いただけなんです。添加物も使用していません。」と。

ですが、『へんないも』のいもが畑で収穫され、私たちの元へ届くまでは実際約2カ月半という長い歳月がかけられているのです!

そんなにも長い時間、一体何をされているのかというと…。まず、収穫後に低温で2か月以上寝かせてから熟練の技で焼き上げ、さらに低温で熟成させるという手間に手間をかけたダブル熟成により、一般の焼き芋の3倍以上の糖度を実現!

実はこの製法は、社さんが小さな頃周りのお年寄りの方に教えてもらい、当たり前のように知っていた方法だそうで、そんな美味しい焼き芋を子どもの頃は釣りをする餌として利用していたのだそう。ある日お腹が空いて餌として持ってきていたいもを食べてみたところ初めて美味しさに気付いたというからまたしても驚き。

『昔からいたずら好きで、つりの餌を食べてみたのもそうですが、この『へんないも屋』をはじめたのも実は焼き芋が売れ筋である冬ではなく、夏前からだったんです。そんな見当違いの時季から始めて、どのくらい売れるのか? これでたくさん売れたらこのいもが本物だと分かる。だからこそ挑戦してみたかったんです。』

とニヤリと笑いながら言う社さん。

その時は夏場ということで、冷凍庫で凍らせ冷たくしたものを試食で配っていたそうですが、試食された方が味を気に入り次々に購入され、リピーターも続出! 『これはいける』と確信したのだそう。

『へんないも屋』起業前は、調理師として京都で30年以上レストランや食堂で従事されてきた社さん。生まれ育った場所も京都の錦市場近くだったことから、食材を見極める力は自ずと身に付いたもの。

食材を手にしただけでそれがどんな調理に適しているかすぐに分かるのだそう。『へんないも』に使用するいもも、半端なものは使えないと茨城県の契約農家から取り寄せ、実際に農家にも出向き、いもがどんな畑のどんな土で栽培されているのかをその目と肌で確認されたとのこと。

食材への飽くなきこだわりと、「絶対においしいものをお客さんに届けたい」という熱い想いと優しさに満ちた瞳がとても印象的でした。原塚さんも「とにかく一生懸命で妥協が一切無いんです。『へんないも』はこれからもどんどん美味しくなり続けますよ」とその人柄に太鼓判。

また、社さんは『へんないも』製造の前に、ここぴあで『たきもの島原』としてお惣菜屋を営まれており、今でも『へんないも』製造とともに和洋中様々なお惣菜をここぴあにて販売されています。

実際に並んでいるお惣菜を見るとその豪快な野菜の切り方に驚き。これも社さんのいたずら心ゆえ、お客さんが一目お惣菜を見た時にそのボリューム感としっかり中まで味が染み美味しいことに驚いてもらいたいという密やかな願いが込められています。

夕方になると瞬く間に無くなってしまうそうなので、ゲットするなら早めの時間がオススメです。今後の目標としては、「滋賀のいもを使用した『へんないも』を出したい。実際に滋賀の農家の方と茨城県の農家に出向きどうしたら同じいもが作れるのか一緒に研究していきたい。」と話されていました。これからも活躍が楽しみですね。

『へんないも』のおすすめの食べ方

そのままでも充分に美味しい『へんないも』ですが、他にもとっておきのおいしい食べ方を教えて頂きました!

バターでこんがり焼いて塩を少々まぶし、生クリームを添えるとたちまちオシャレなスイーツに変身! 試食させて頂くと、カリッと香ばしい皮と熱を加えたことでさらに濃厚になったいもの甘味みと塩気が絶妙にマッチし、生クリームとも相性抜群でした。

暑い日には冷凍庫で凍らせシャーベット状にして食べるのがオススメ。バニラアイスと合わせるのもオススメとのことなので是非試してみてくださいね。普通の焼き芋では凍らせるとパサパサした食感になってしまうので、この食べ方が楽しめるのは裏ごしせずとも柔らかい『へんないも』だけ!

今や湖南市を代表する名産品となりつつある『へんないも』ですが、あくまでも

「私はただいもを焼いているだけ。他に何もしていない。周りのお客さんや応援してくださる方の支えがあってこそ」

と謙虚な姿勢を崩さない社さん。

「湖南市は悪く言えば特に何もないところ。けれど良く言えば無色だからこそ色が付けやすい。これからもさらに味を向上させ湖南市の魅力の一つとなってくれれば。」

と語られていました。

今後の展開としては『へんないも』を使ったスイーツ販売なども考えられているそう。まだまだ冬の寒さに負けないホットな話題を届けてくれそうな『へんないも』を求めに、是非皆さんもここぴあにある『へんないも屋』へ足を運んでみて下さいね! 遠方の方はネットでの販売も取行っているのでホームページをチェックしてみて下さい。

(価格は大きさにより異なり1個350円~400円台で販売。2個入りセットは600円~。)


(文・りーしゅん)

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WEB&フリーペーパー おでかけmoa編集部

2019年01月04日時点での情報です。最新の情報と異なる場合がありますので、ご確認の上、おでかけください。
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店名へんないも屋
TEL0748-72-5552
電話の際はモアを見たというとスムーズです
住所520-3252
湖南市岩根4528-1ここぴあ内

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