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滋賀県在住の、西洋磁器史・料理研究家の加納亜美子さんが書籍を出版!|滋賀県のカルチャー|滋賀がもっと好きになる!おでかけmoa 情報WEBサイト&フリーペーパー
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2022.04.18

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WEB&フリーペーパー おでかけmoa編集部

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滋賀県在住の、西洋磁器史・料理研究家の加納亜美子さんが書籍を出版!

西洋磁器史研究家として活動する、滋賀県在住の株式会社アリベ代表・加納亜美子さん。

ブランド食器のシェアリングサービスの運営や、洋食器セミナー事業を通じて洋食器の魅力を全国の方に発信されています。また、料理研究家として会員制の料理教室や、WEB雑誌へのコラム執筆など多数の場面で活躍されています。

ご存知の方も多いかと思いますが、moaの人気コーナー「時短deごちそうRECIPE」で使用している食器も考案していただいています。

そしてこの度、書籍を出版されたとのことでmoa編集部がお話を伺いました!

あたらしい洋食器の教科書(翔泳社)

この本は、文字通り「あたらしい」洋食器の本。何が「あたらしい」かというと、今までの洋食器の本の多くが洋食器をカタログ的に「見る楽しみ」や、テーブルコーディネートを知って「使う楽しみ」を主に紹介してきたことに対して、それだけではなく、教養として「知る楽しみ」もあるということを、あたらしく提案されたことです。

最近では、美術絵画などのアート作品を「感性」で眺めるのではなく、知識を得たうえで「読み解く」ということが、少しずつ認知されてきました。実は洋食器も、美術絵画と同じようにデザインを読み解くことができるのです。

今回の書籍では、洋食器の見た目(デザイン)の奥に秘められた時代背景を、入門者向けに難しい言葉をできるだけ噛み砕いて分かりやすく解説することで、「あの歴史があったからこそ、この食器が生まれた」というストーリーをお楽しみいただける内容になっています。

洋食器の知識ゼロの初心者の方でも分かるように、業界の人にとっては「こんなことまで」と思うくらい、イチから丁寧に解説しています。洋食器のブランド名に詳しくなくても、「料理が好きで、もう少し食器にこだわってみたい」「レストランで見かけたキレイな食器について、もっと知りたいな」という方に、ぜひ手に取っていただきたい一冊。

ご協力いただいた洋食器代理店、販売店さんに見本誌をご覧いただいた際には、
「洋食器の専門書で、ここまで詳しく分かりやすくて、情報量も豊富な書籍はなかなかないです。」
「この業界に数十年携わっていますが、知らないことも多く、とても勉強になります。」
といった、とても励みなるお言葉をいただくことができたそう。

「洋食器はとても狭い業界で、残念ながら斜陽化も進んでいる産業です。だからこそ、作り手さん・売り手さん、そして買い手さんが洋食器の魅力的なストーリーを知ることで、もっともっと洋食器のことが好きになって、それが結果的に洋食器業界がさらに盛り上がるきっかけとなると嬉しいです。」

と、とても楽しそうにお話してくださいました。

父の影響を受け、洋食器好きに

元々、お父様が洋食器コネクターだったことが、洋食器に興味を持った一番のきっかけとのこと。

「私の洋食器に関する一番古い記憶は、小学校に入学する直前くらいの頃です。父親が特に愛していたハンガリーの名窯ヘレンドの食器を私に手渡してくれたときに、子ども心にも『とってもキレイ!でも、これは絶対に落としたらダメなものだ』と感じ、器を持つ手に力が入ったことを、強く覚えています。」と加納さん。

今回の書籍は実姉・絵美子さんとの共著ですが、幼少期から洋食器を身近に感じられる環境を育んでくれた両親への感謝の気持ちも込めて、執筆活動に励まれたそうです。

食器を使う愉しみを、もっと色んな方に

食器シェアリングサービス「カリーニョ」では、ウエッジウッドをはじめエルメスやノリタケなど、高級ブランドの洋食器が2,420円~/月でレンタルすることができます。

きっかけは2016年から主宰している料理教室でのこと。料理教室では毎回ブランド食器を使って盛り付けをするのですが、参加者の方々から「自宅でも洋食器を使ってみたいけど、値段が高くて買えない…」といった意見を度々聞いていたそうです。

確かに、洋食器と聞くとどうしても値段や敷居が高く感じられてしまいますよね。しかし食器は実際に使ってみることで、初めて分かる魅力があることを料理教室を主宰しながら強く実感され、買って所有する前に、まずは試しに使える・使いたいときに使えるようなサービスができればと、レンタル事業をスタートされました。

料理を華やかに彩る食器。お気に入りの食器に盛りつけられた料理は、なんだか味までランクアップされた気分になりますよね。

高級ブランドの洋食器を購入前に使用できる、今までなかった新しいサービスですね!

新たな楽しみを発見できる、洋食器セミナー

「料理教室や食器レンタルを通して、洋食器を「使う楽しみ」を味わっていただくのに対して、セミナーでは「見る楽しみ」「知る楽しみ」を味わっていただくことを意識しています。」と、加納さん。

洋食器のデザインにはつくられた当時の時代背景が秘められていて、それを知ることで学生時代に学んだ歴史用語が繋がってくる楽しみを味わえます。

例えば「オランダ東インド会社」や「七年戦争」、「ウィーン体制」といった歴史用語、覚えていますか?学生時代には暗記項目として歴史の授業で学んだ言葉ですが、実はこれらの時代を改めて掘り下げていくと、この時代につくられた洋食器のデザインの意味が見えてくるのです。

洋食器を切り口に解説していく美術様式やギリシャ神話などの教養講座は、幅広い年齢層の方に大好評なんだとか。

ワンランク上の会員制料理教室

料理研究家として、会員制の料理教室「一期会」を開催されています。

コンセプトは「おうちレストラン」。“家庭料理”を見栄えする“おもてなし料理”に変化させた、誰でも簡単に作れるレシピをご紹介されています。と同時に、洋食器の魅力もご紹介。

料理をはじめテーブルコーディネート、加納さん自身が愛してやまない西洋磁器史 (洋食器の歴史)の世界を、一期会を通して多くの方にご紹介されています。

今後の展望や夢、目標

最後に、今後の展望をお伺いしました。

「私が代表を務める株式会社アリベは「食器のシェアリングサービス」をメインの事業として、食器を「見る楽しみ」「知る楽しみ」「使う楽しみ」をさまざまな形で皆様に共有(シェアリング)してきました。

今回は書籍を通して、「知る楽しみ」をシェアリングしましたが、今後はそれに加えて「見る楽しみ」をシェアリングできるように、日本全国で洋食器に関する展覧会をたくさん開催したいと思っています。

その夢のために会社設立と同時に大学に復学して、今年3月に学芸員資格を取得しました。また学業と同時進行で、昨年からは美術展覧会の企画運営をする会社(株式会社SDアート)と事業パートナーとなり、美術展覧会の運営業務にも実際に携わらせていただいています。

その経験から、夢だった「洋食器の展覧会を開く」ことが目標に変わり、そして今年に入りそれが現実化してきました。

日本では和食器に関する展覧会は全国各地で開催されていますが、洋食器に関する展覧会は非常に少ないです。しかし、書籍だけでなく実物が実際に見られる機会を全国に増やすことで、もっと洋食器ファンの方が増えてくれると嬉しいなという思いで、今準備を進めています。

美術館での展覧会となると、数年後に実現する話にはなりますが、2018年の会社設立当初からの信念である、「食器業界で作り手も、売り手も、買い手も、社会も、みんながワクワクするサービスの実現」へと、これからも邁進していこうと思っています。」

加納さん自身もワクワクされた表情で語ってくださいました。今後のご活躍が楽しみですね!

「あたらしい洋食器の教科書(翔泳社)2,970円(税込)」は、4/18(月)より全国の書店や、amazon、電子書籍などで販売。

洋食器が好きな方も、あまり知らないという方も、初心者でもとても分かりやすく解説されていて誰でも楽しめる一冊になっています。是非、手に取ってみてくださいね。

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WEB&フリーペーパー おでかけmoa編集部

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